あなたの子育てチェック(PHP版)
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あなたの子育てチェック
●別冊「PHP」で発表した原稿をまとめてみました。
●ほかに3作、別冊「PHP」で発表した原稿を、添付しておきます。

(本文より)

あなたの子育て、チェックしてみませんか?
質問を読んで、あなたの気持ちに一番、当てはまるものを選んでみてください。

親子関係

Q あなたが家に帰ったとき、あなたの子どもが、居間のソファに座って体を休めていました。
しかしあなたの姿を見ると、あなたの子どもは……

@ 視線をあわせることもなく、黙ってその場を離れ、自分の部屋にひっこんでしまう。
A そのまま居間にいるものの、話しかけると、うるさそうな顔をする。
B あなたがいてもいなくても、平気で体や心を休めている。あなたを気にしない。


A 最初は、それは小さな亀裂で始まる。しかしそれに気づく親は少ない。「まだうちの子は小さいから……」と思っているうちに、互いの間の不協和音はやがて大きくなる……。

 今、「親に反抗するのは、子どもの自由でよい」と考えている日本の高校生は、八五%(アメ
リカ、一六%)、「親に反抗してはいけない」と考えている高校生は、たったの一五%(アメリカ、八二%・財団法日本青少年研究所・九八年調査)。が、この程度ならまだ救われる。親子といいながら会話もない。廊下ですれちがっても、目と目をそむけあう。まさに一触即発。親が何かを話しかけただけで、「ウッセー!」と、子どもはやり返す。そこで親は親で、「親に向かって、何だ!」となる。あとはいつもの大げんか!

 あなたの子どもが、学校から帰ってきたら、どこで体を休めているか、それを観察してみてほしい。そのときあなたの子どもが、Bのようにあなたのいるところで、あなたのことを気にしないで、体を休めているようであれば、それでよし。あなたと子どもの関係は良好とみてよい。しかし好んであなたの姿の見えないところで体を休めたり、あなたの姿を見ると、どこかへ逃げて行くようであれば、かなり危険な状態とみる。ちなみに中学生の多くが、心が休まる場所としてあげたのが、一、風呂の中、二、トイレの中、それに三、ふとんの中だそうだ(学外研・九八年報告)。(正解B)

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母性(父性)本能

Q 子どものそばに、やわらかい素材でできたぬいぐるみをそっと、置いてみてください。あな
たの子どもは、そのぬいぐるみを見ると……

@ 見てもほとんど反応がない。関心も示さない。無視したり、モノとしてあつかう。
A おもしろそうにキックしたり、投げつけたり、ほうり投げたりして遊びだす。
B 「かわいい」と言って、頬ずりしたり、抱っこしたりする。


A 「娘を抱いていても、どの程度抱けばいいのか、不安でならない」と訴えた父親がいた。「子どもがそこにいても、どうやってかわいがればいいのか、それがわからない」と訴えた父親もいた。あるいは子どもにまったく無関心な母親や、子どもを育てようという気力そのものがない母親すらいた。また二歳の孫に、ものを投げつけた祖父もいた。このタイプの人は、不幸にして不幸な家庭で育ち、「子育て」というものがどういうものかわかっていない、つまりいわゆる「親像」のない人とみる。

 子どもに父性や母性が育っているかどうかは、ぬいぐるみの人形を抱かせてみればわかる。しかもそれが、三〜五歳のときにわかる。父性や母性が育っている子どもは、ぬいぐるみを見せると、Bのように、うれしそうな顔をする。さもいとおしいといった表情で、ぬいぐるみを見る。

抱き方もうまい。そうでない子どもは、反応や関心が弱い。抱き方もぎこちない。中にはぬいぐるみを見せたとたん、足でキックしてくる子どももいる。ちなみに小三児の約八〇%の子どもが、ぬいぐるみを持っている。そのうちの約半数が、「大好き」と答えている(筆者、二〇〇〇年、浜松市内で調査)。(正解B)

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学習机

Q 子どもの好きなおやつを、そっと子どもの学習机の上に置いてみてください。あるいは何
か、子どもの興味をひくようなものでもよいです。するとあなたの子どもは……

@ そのものを、ほかの場所へ移して、食べたり遊んだりする。
A 机の上は物置きになることが多く、いつも雑然としている。
B そのまま自分の机の前に座り、それを食べたり、それで遊んだりする。


A よく誤解されるが、子どもの学習机は、勉強するためにあるのではない。休むためにある。どんな勉強でも、一〇〜三〇分もすれば疲れてくる。問題はその疲れたとき。子どもがそのまま机に向かって休むことができればよし。そうでないと子どもは机から離れ、そこで勉強が中断する。勉強というのは、一度中断すると、なかなかもとに戻らない。だから机は休むためにある。

 以前、小学一年生について調べたところ、前に棚のある棚式机のばあい、購入後三か月で、約八〇%の子どもが机を、物置にしていることがわかった。いろいろな附属品がついた机は、一時的に子どもの関心を引くことはできるが、あくまでも一時的。棚式の机は長く使っていると、圧迫感が生まれる。その圧迫感が子どもを勉強から遠ざける。あなたも一度、カベに机を向けて置き、その机でしばらく作業をしてみるとよい。圧迫感がどういうものか、わかるはず。

そんなわけで机は買うとしても、長い目で見て、平机が好ましい。あるいは小学校の低学年児には、机はまだいらない。

 @やAのようであれば、机との相性はよくないとみる。長く使っていると、それが勉強嫌いの遠因になることもある。ものごとには相性というものがある。その相性があえばことはうまくいく。そうでなければ失敗する。(正解B)

★つづきは、本文で

あなたの子育てチェック…
こんな「おこり方、がまんの仕方」は、
子どもをダメにする。
(別冊PHP 1997年7月号より)
叱って伸ばせ、子どもの心
(別冊PHP 1998年9月号)
あなたの子育てチェックしてみませんか?

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